(この記事は2023年05月31日に作成しました。)
スト6の発売を直前に迎えた近頃どのようのお過ごしでしょうか?
ある人は息抜きに別のゲームに取り組んだり、ある人は最後の追い込みでランクマッチにこもったり、ある人はスト6に向けて体験版を熱心にプレイしたりと、スト5プレイヤーたちは様々な過ごし方をしているかと思います。
筆者はといえば海外でポーカーやったり、貯めていたゲームをやったり、久しぶりな人達と会ってご飯を食べたりしています。
スト5が発売してから既に約7年が経ち、私も20代から30代へと移り変わりました。この年齢になっても夢中になれることがあるというのは、とてもうれしいことです。
それと同時に夢中になって過ごした7年で得たものや失ったものが多くあります。
ちょうどスト6への転換期ということで、これから格ゲーに取り組もうとしている人に向けて、ゲームを中心に人生過ごすとこうなる可能性がある。
というある意味でこれから格ゲーに没頭しようとしている人への注意喚起、逆に言えば広報活動にもなるかもしれません。
ただし、これは私個人の体験に基づいたものなので、人によっては異なる経験をするかもしれません。
ゲームに没頭したからこそ得られた素晴らしい経験がある一方、本来できるはずのことを失ったという痛切な経験もありました。
この記事が今後格ゲーを始める人や、真剣に強くなりたいと願う人たちの参考になれば幸いです。
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格闘ゲームにのめり込んで失ったもの
それでは、マイナス面である失ったものについてお話しします。ただし、これはあくまで私個人の経験です。
人によってはゲームと他の生活要素をうまく両立したり、バランスを取ったりすることが可能だと思います。
また、格ゲーだけが要因ではなく筆者の性格や環境などその他の要素を多く関わっていることをご了承ください。
会社員という社会的地位
ゲームをたくさんしたくて結果的に会社を辞めてました。
筆者はコロナ期間中に会社を辞めて、2021年頭くらいから約2年間ほどフリーランスとして活動しています。
フリーランスといえども、私が主にしているのは友人の会社の雑務です。
この業務内容は、将来的につながるようなものが少なく、正直、やりがいも感じていません。そもそも、私自身が時間のかかる作業を避けています。
フリーランスになった一番の理由は「自由に使える時間が多くなるから」です。
そのおかげで、一日の中で仕事よりも格闘ゲームに割ける時間が大いに増えました。
ただ、はっきりいって将来への不安しかありません。
元々のSE(システムエンジニア)としてのスキルと引きかけにスト5でアルマスになったといっても過言ではありません。※詳しくは下記の記事に書きました。
もちろん、仕事もしっかりこなしてスキルと社内の役職を上げていく方も多くいるかと思います。
ただ、私の場合、どうしても一日の中で
「したくない作業」だったり「つまらないこと」をする時間をできるだけ減らしたいという強い意志がありました。
仕事約5時間、ゲーム約7時間
と毎日仕事以上にゲームへのリソースを振り分けていることができています。
仕事を回してくれている友人にはとても感謝しています。それと同時に将来に対する大きな不安を抱えながら生きてます。
会社の元同期と会えば、今の仕事内容のことやキャリアプラン、年収の比較。
学生時代の同級生と会えば、結婚相手のこと、子育てへの苦労、仕事の不満。
といった話で溢れかえっています。そんな話じゃなく、キャラランクやクソ技、某プレイヤーの炎上話がしたいのです。
そうした一般的な生活を送っている人たちと比べると、「自分なんか、、」と消えてしまいたくなることもあります。
親にも心配や苦労を掛けてるだろうと思います。そうした社会的な普通とかけ離れてしまっているので、ここまで来たら逆のベクトルへの踏み切ってやろうと思ってます。
彼女との婚約が破談になった
私には約3年間交際していたパートナーがいました。お互い30歳を過ぎており、婚約を前提とした関係で同棲もしていました。結論振られました。
多くの要因があるものの、その主成分は
『生活がゲームに偏りすぎていること』
であったと認識しています。
EVOJAPANという大きな大会の前日彼女からこんな言葉をかけられました。
「〇〇君のこと、もう生理的に無理かも」
かなり凹みました。
たしかに身だしなみが適当だったり、生活リズムはゲームを中心に組まれていました。その点については自覚がありました。
仕事を頑張っているとか、家のことを色々やってくれるとか理想の男性像からかけ離れていたような気がします。
あとは、私が格闘ゲームをやっていることに対して全くの関心がなかったことも大きいかもしれません。(これに関しては関心のある女性のが圧倒的に少ないと思いますが..)
なので、例えば大会でまずまずの結果を出しても、それは人としての評価に直結しません。
一番頑張っているものが、相手から見ると
「なぜ毎日ゲームなんていうしょーもない遊びにこんなに時間を費やせるのか。」
というような見方をされていた気がします。
寂しいことですが、交際相手にそう思われても仕方ありません。だって興味のあるものへの度合いも方向性も全く違うのですから…。
同時に相手にも貴重な時間を自分なんかに使わせてしまって申し訳なかったと思っています。普通なら結婚して子供生まれていた世界もあったと思いますし、現に自分の同世代のほとんどがそうした生活を送り始めています。
奥様やお子さんがいるなか、うまくゲームをやり続けているパパゲーマーは本当にすごいと思います。
その裏では通称嫁ゲージと言われる、実生活でのゲージ管理をこまめに行っているであろうことが推測できます。
前述のように、『やりたいことを優先』しすぎるあまり、こうした部分を怠って
仕事や家事などのバランスが取れなかった私は向こうとしては将来の伴侶にはなりえないと判断されたのでしょう。
恋人や奥さんがいても、強くなれる人は強くなれます。ただ、私のように色々偏ってしまう人間は身近な人が離れていくというリスクリターンをきっちり管理する必要があるといえるかもしれません。
余談ですが、ゲームが原因で別れるカップルや夫婦って周りにも結構いるみたいです。俺だけじゃないんだ!っていう安心感ほしいので、同じ経験ある方はリプやコメくれたら少し心が軽くなるかもしれません。
ゲーム以外への関心センサーが鈍感になる
これ結構重大な問題かと思うんですが、日常生活の中でゲーム以外の関心事が減ります。
例えば、友人や恋人とご飯を食べたり出かけているときも
「あー帰ってランクマやりてえ..!」
って思っちゃいます。なんならディズニーランドでスプラッシュマウンテンに並んでる時も思ってます。
その他にも服装や髪型などの外見に対する関心も薄れます。
美味しいご飯を食べたり、遊園地に行くより、自分のキャラの起き攻めネタやキャラ対を考えたりするほうが楽しい時間になってきちゃいます。
現実世界の見え方より、ゲームの中での強さや戦い方を主軸に気にするようになります。
その結果、現実世界の魅力が著しく減少する一因となります。
反面、ゲーム上の強さや立ち位置が現実世界での魅力になることは稀です。
私の場合は通っている整形外科の担当の先生が(もちろん男性)動画勢で
「えっランクがアルマス!?すごいっすね!」
「えっ、大会であのsakoさんに勝った?やばいっすね!」
と褒めちぎってくれることくらいなもんです。それ以外はマジで実生活に活きた記憶がありません。
それこそ、プロゲーマーになって自身のゲーム活動が一種の芸術的な表現に昇華することもあるかもしれません。しかし、そういう花を咲かせられるのはごく一部の人々だけです。
多くの人が関心を寄せてるであろう政治や事件、ニュース、連続ドラマなどにもほとんど興味がありません。
仕事に没頭する人や趣味を生きがいにする人も同様かもしれませんが、一つのことに偏りすぎると、他のさまざまな要素を欠いた人間になるのではないかと思います。
格闘ゲームにのめりこんで得られたこと、良かったこと
ここからは格闘ゲームをやっていて、良かったことや得ることができたものについて書いていきます。
マイナス面も並べましたが、結論やっていてよかったし、自分の好きなことに没頭できること自体が幸せなことだと思います。
自分に自信がつく
他人は自分を裏切るかもしれませんが、自分で付けた実力や自信は裏切ることがありません。
組み合わせの運などや、環境がPS4だったことも追い風になりましたが、一般の人が参加できる最後の大きな大会であるEVOJAPAN2023のスト5部門にて約1800人中17位タイになることができました。
一応、参加していたララというキャラの中では一番高い順位になれたことや、sako選手などの強豪に勝つことができて、それが自分の中での大きな自信に繋がりました。
17位というと一般的にみるとあまりすごい順位ではないと思いますが、頑張ってきたゲームの大規模な大会でトッププロ選手の中に混じって対戦をしているのは夢みたいでもあり、でも負けてその夢が覚めてっしまったようなとても非現実的な一日でした。
性格的な要素が部分が大きいと思いますが、私は昔から他人に強制されることや、好きでないことに対しては努力ができない、そしてそれが長続きしない傾向がありました。
だけど、自分が好きな格闘ゲームは続けることができたし、何より努力という感覚がないのでずっとやり続けられます。
仕事とは異なり、『自分の意志で続けたもの』から自分が納得する結果が得られると、それが自分の人生にとっての活力源となると感じています。
プロ選手とのスパーリング相手になれた
私が使用しているキャラクター、ララは国内のストリートファイターリーグではメインとして使っているプレイヤーがいないため、プロ選手と練習する機会はほぼありませんでした。
しかし、海外にはララをメインキャラとしてカプコンカップに優勝したidomという強豪がいます。
今年に行われたカプコンカップⅨには、そのidomが出るためそのララの対策としてShinobismのももち選手にスパーリング相手として呼んでもらえました。
たまたまカプコンカップ前に行っていた配信にラウンジ参加して、その後直接DMをもらってめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。
内容はフルボッコで、全然歯が立たなかったのですが、
自分にとってはテレビの芸能人よりも、活躍を見てきたトッププロの選手にスパーリングパートナーとして認められたことがとてつもなく嬉しかったです。
それがきっかけでEVOJAPANでのPUNK戦の前にアドバイスをもらえたりと実際に繋がりができたことも非常にうれしかったです。
彼らは私が憧れる対象であり、一方で競いたい対象でもあります。
タイトルが変わりますが、次に呼ばれることがあったらもっともっと食いついてやりたいと思ってます。
成長感覚を得られる
「目指しているランクに到達できた」
「倒したかった友達に勝つことができた」
「コンボや対空などできなかったことができるようになった」
こういう感覚を得ることができる格闘ゲームってめっちゃやりがいあります。
格闘ゲームは、頑張った分だけ自分が強くなるという性質を持っています。これにより、自己の成果を自分自身が確認できます。
仕事や学校での成果は必ずしも報われるわけではありませんが、格闘ゲームはそうではありません。
強い人ってみんなしっかりやっている人ばかりです。上達の速度は人それぞれかもしれませんが、練習している人としていない人とでは明らかに差が出てきます。
ゲームの実力は実生活にはほとんど役に立たないことかもしれませんが、自分自身が少しずつでもステップアップしていけてるという実感を得ることは人生を豊かにするものだと確信しています。
だから、、みんなもスト6で格ゲーやろうぜ!!
そんな人生を豊かにする(かもしれない)格ゲーチャンネル良かったらフォローお願いします(__)
最後に… スト5が終わってスト6を迎える転換期にあたって
ちょうどこの記事を書いているときTOPANGAワールドチャンピオンシップを視聴してました。
ときどさんの完全優勝で締めくくった素晴らしイベントを終えて、スト5も競技シーンとしては終わってしまうんだなという感覚に包まれました。
エンディングであなたにとってスト5はどういうものでしたか?といった問いに選手が答える映像があり涙腺がウルっときてしまいました。
私、さわかぜにとっては
「自分の存在を確かめるための居場所」
だったような気がします。7年も経てば付き合う人もやってる仕事も生活環境も変わっていきます。
しかし、そんな中でもストリートファイター5は常に私の側にあり、人と繋がるきっかけを作り、喜びや悔しさなど、様々な経験をさせてくれました。スト5にはめっちゃ感謝してます!
皆さんにとってはスト5はどのようなゲームでしたか?
スト6もスト5ララの想いに負けないくらいプレイしていきますので今後ともよろしくお願いします。
さわかぜ
これから格ゲーを始める方へのおすすめアケコン特集
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コメント
ここまで自分を客観的に見ることができて、なおゲームをやり続ける理由がよくわからない。
自信がついた、とあるがそれは貴方がそう思いたいだけではないか。
自分と同じような人間のコミュニティの中で、傷の舐め合い、ぬるま湯のような人生を送る。
これからもっと、貴方を止める者はいなくなる。
ストリートファイター6へと移行するこのタイミング、「普通の人」に戻れる最後のチャンスではないですか。
面白い記事でした
自分もスト5やプロシーンを追ってたので興味深く読ませていただきました
やはりなかなか現実は厳しいですね…