(当記事は2018年08月20日に作成されました。)
映画は脚本ありきだと思っております、ゲーマーのリョウです。
今回は、ネットなどで非常に話題になっている映画で、各所でも非常に評価の高く、YAHOO映画での評価は2000件で★4.4になっている
今一番話題性のある映画かもしれない超低予算映画。
カメラを止めるな!
出典:ENBUゼミナール
を鑑賞しました。私が言った劇場はそこそこ大きめのシアターが選ばれていてしかも8割方埋まっているという大盛況ぶりでした。
ネタバレなし範囲でのあらすじや感想、ネタバレありでの簡単なストーリー紹介。映画の感想を個人的な感想や評価をしていきたいと思います。
カメラを止めるな!について
上映時間:96分
監督 上田慎一郎
脚本 上田慎一郎
出演者
濱津隆之
真魚
しゅはまはるみ
秋山ゆずき
キャッチフレーズは「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」「無名の新人監督と俳優達が創ったウルトラ娯楽作」
ほとんど無名の監督、役者による制作費300万円で作られたワンカットのゾンビ映画。
監督&俳優養成スクール・ENBUゼミナールの《シネマプロジェクト》第7弾作品。2017年11月に先行公開。その後、国内及び海外の映画賞を数々受賞し、2018年6月に日本国内で凱旋上映を行った。監督・上田慎一郎にとっては初の劇場長編作品
元々は、新宿のミニシアターで6日間限定公開の映画であったが、その内容が高く評価され再度新宿と池袋で上映されると、おもしろい!と評判がSNSなどの口コミで広がり、2018年の8月時点で全国100館以上の劇場で上映されることになった。
予告編PV
あらすじ
ゾンビ映画の撮影中に本物のゾンビが襲来する。リアリティーにこだわる監督は撮影を続行しカメラを回し続ける。本気で逃げ惑う俳優陣とスタッフ、そして監督。ありがちな筋立て、いかにも低予算なインディーズ作品。こうして37分の短編映画ができあがった、のだが!?
ネタバレなしでの感想など
ゾンビ映画を撮っている一行が本当のゾンビたちに襲われていく、ビデオカメラを回し続けたワンカットなホラー映画。というあらすじ紹介でした。
とんでもなく話題で評価も高いので、なんて気になる作品なんだとかなり構えて観に行きましたが、最後まで観ることでいろいろとすっきりした気持ちになれる映画でした。
あまり、細かい情報を入れずに見に行くことをお勧めします。
前半半分の所々にチリばまられた違和感。その細かな伏線を後半で一気に回収していくさまは素晴らしいです。
かなりの熱量を持ってこの作品を制作したんだなあというのがわかります。
私がみた劇場でも終わった後には、観終わった方々が「いやー楽しかった」「もう一回見たい」「凄く短く感じたー」
などのいい雰囲気に包まれていました。三流ゾンビ映画では決して終わらない今作品は一見の価値ありです!
※以下ネタバレありです。
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ネタバレありでのストーリー紹介
※覚えてる範囲なので物語が前後していたり内容が多少違う可能性があります。
起
出典:ENBUゼミナール
叫ぶ女の子「どうしてなの?正気に戻って!」彼女に迫るのは若い男のゾンビだった。
一度は止まるのの結局ゾンビは女の子を襲ってしまう。
「カットーー!」監督と思われる男がカメラを止めると、女性に対して切れまくる。「どうしてこんな下手なんだよ!なんでかわかるか?お前の人生は嘘ばっかだからだよ!」
途中止めに入ったゾンビ役の男性も監督に罵声を浴びる。「リハから立てつきやがって!これは俺の映画なんだよ!」
どうやらこれで43カット目らしく、女性は疲れ切った様子。メイク役の女性が監督を止めつつ休憩を入れることを提案する。
「大丈夫か?今夜行ってもいい?」休憩前に話しかけるゾンビ役の男性。どうやらこの二人はできているらしい。
女優とゾンビ役の男性、メイクとで休憩していると、若き助監督が監督に支持されたとやらで屋上に血のりをまくことになったと言った。
三人はこの撮影場所がもともと人体実験を行っていた噂があることを話す。そんな話をしていると突然大きな音が。一同は驚きながら沈黙になると
突然趣味の話になり、メイクが護身術にハマっていることを知る。「パッ」と言うと男の力でも簡単に外れてしまうんだとか。
場面は変わり、若い助監督が外でタバコを吸おうとしていると、後ろから顔色の悪いおじさんがやってきて助監督を襲う。そう本当のゾンビだ!
先ほどの三人に一本の手が放り込まれる。そうすると助監督だった男が襲ってくるではないか。
なんとか助監督ゾンビを外に追い出したあと監督が出てきて言う。
「いいぞー!この本物の表情だ!」と興奮しながら女の子を取り続けた。
監督は言う「この廃墟を見つけたのは一年前、ネットで。。」
そう言いかけると、音声?の男が青ざめた顔で外へ出ていこうとする。「どうした?」と止める監督。しかし、男はそのまま出ていき外に出ると悲鳴を上げた。
監督はカメラ目線でこう言い外へ飛び出していった。
「このまま撮影は続けるぞ!カメラは止めない!」
出典:ENBUゼミナール
承
何が起きたのかわからない様子の3人。しばらくすると爺さんのゾンビが窓から顔を出す。その後先程出ていった音声の男もゾンビ化し皆を襲い始める。
監督も戻ってきて、相変わらずカメラを回し続けていた。
襲われるなかメイクのおばさんが斧を使って音声ゾンビの首をぶった斬る。
ここにいてはあぶないからと外の車で逃げることを提案する。
車へ逃げ込む一同。しかし外には助監督ゾンビが!主役の女は焦って逃げ惑う。途中カメラが落ちたような形になるも女とゾンビの逃走劇は続く!
なんとか元いた廃墟内へ逃げ込んだものの女は足に怪我を追ってしまった。
ゾンビに噛まれた可能性のあることを感じたメイクのおばさんは斧を持って女を殺そうとする。
止めようとするゾンビ役の男。しかし得意の護身術でパッ!とかわし女を追い続ける。
途中、ゾンビ2体と監督が来るもメイクのおばさんはどんどんなぎ倒し女を追い詰める。
間一髪のところでゾンビ役の男が追いつき止めることに。かなり長めの女の叫びと戦いの音のあと、メイクの女は頭に斧が刺さり倒れていた。
男は二人で逃げようと提案するも女のはゾンビになる可能性があるからと一人小屋へ逃げ込む。その後男は何かに襲われた様子。
小屋の中で女は足の傷がただのカサブタであることに気付き安堵する。
小屋の外でたまたま拾った斧がとともに男のいる屋上へ戻ると、ゾンビ役の男もゾンビになっていた!
途中メイクのおばさんがなぜか起き叫びをあげた。そして最初のカット通り、「どうして?」と戸惑う女。何度も止まるも最後は「さよなら」と斧を振り男の首を飛ばす。
監督も興奮して女を取り続けていたが、最終的にはその女に殺されてしまう。
出典:ENBUゼミナール
転
そして、屋上の血のりで書いたマークの元へ行くと、カメラが上から全体を見下ろす形になり、エンドロールへ。最後に
「ワンカットオブザデッド」
と大きいタイトルともに終わる。
が!この映画はここで終わらない。
画面が変わり1ヶ月前。監督として出ていた男は再現ドラマの監督をしていた。
その後、とあるプロデューサーからとんでもない企画のドラマを撮影するから監督をしてほしいとの依頼を受ける。
この監督のモットーは「早い、安い、そこそこ」なのでここはその監督に
リアルタイムでのカメラ一台を使ったゾンビドラマをなんと生中継でやるからそれ通りにやってくれと言うのだ。
はあ?と言った表情で再度エンドロール(オープニング?)が流れる。
最初は断ろうとしていたが、護身術のビデオを見ている奥さん(最初の映画でメイク役で出ていた女性)にやってみたらと進められる。
更には娘もいて娘も同様に監督を夢見ている様子。ただ、こだわりが強すぎて色々な現場で問題を起こしてクビになっていた。
そんな娘はお気に入りの俳優がいて、その俳優は次の作品でゾンビドラマに出るということを知る。後のゾンビ役の男である。
これをきっかけか監督は生中継のゾンビドラマという前代未聞の企画の監督を受けることに。
ドラマの顔合わせにはそれぞれ配役の人らが集まるものの、皆ひとクセある。その中の主演役の女は言う。
「私ゲロとか事務所的に無理なんです。よろしくでーす。」
ゾンビ役の男は「今どきゾンビが斧とか使いますかね」
音声役の男は「硬水なやめて下さいって言いましたよね、お腹壊すんで」
メイク役の女は妊娠中。監督役の男とできている様子。
おじさんはアル中気味。
色んな人がいる中撮影練習もなかなか捗らず、監督は娘との昔の写真を見て涙ぐむ。
そして、訪れた撮影と中継日の本番。そこには監督の妻と娘も訪れていた。
撮影直前に途中事故にあったというメイク役と監督役の二人が来れないことに。
代役を建てないと行けなくなった監督は監督が監督役を。台本を隅々まで見ていた監督の妻をメイク役として代役を行うことに。
出典:フジテレビ
↑左から監督、妻、娘
結
こうして始まった生中継ドラマ。最初に見た映画の様々な違和感やトラブルはこうした様々な要素から起きたものだった。
最初の監督の罵声は演技ではないものがあったり
おじさんが差し入れの酒を飲んだことで順番がめちゃめちゃになったり
音声役の男は硬水を飲んでしまい本当に腹が痛くて出ていったり
途中カメラが落ちたのは腰痛を持ったカメラマンが倒れたことだったり
メイク役のおばさんが追っかけまくったのは役に入り込みすぎてしまうからであったり
途中トラブルが多すぎて中断しようとするも監督の娘の機転によって最後まで続けることに。
そして、クライマックスの屋上を上から取る部分は機器が壊れたことにより皆で組体操をして無理やり撮ったものだった。
最後に監督とその娘による、昔の思い出すシーン(写真で娘と肩車をしてカメラを取るものがあった)とともに生中継ドラマをなんとか取り終えた。
全てをやりきった役者やスタッフが皆が笑顔に満ち溢れていた。
→本当のエンドロールへ。
評価と感想
評価点数
以下に個人的な評価を点数で付けます。
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ストーリー ・・ 95 点
映像 ・・ 70 点
演出 ・・ 85 点
音楽 ・・ 70 点
キャラクター・・ 95 点
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総合 ・・ 85 点
総評コメント
「これはホラーじゃない。家族がテーマの感動傑作。」
鑑賞後の感想
ネットやテレビでも大変な話題を読んでいる今作。
評価を見てもかなり高くて、これは見に行かないと!思い早速行きました。
前半はなんだこのチープなゾンビ映画は。見に来て損したな。。
からの、ワンカットのゾンビ映画が終わったところから実質的な本編が始まります。
そして、これがひとつの企画であって生中継ドラマだった。という部分もふーん。といった感じ。ただ、ここからなんですよね。
監督とその家族を中心にし、さらにはドラマのキャストにも個性を持たせて生中継に繋がるまでの見せ方が非常にうまい。
あえて前半は所々に違和感のある部分を残していて、それがなぜこうなったという答え合わせ的な要素が素晴らしいです。
わかりやすいように裏側の部分もしっかりと作り込んでいるので細かい謎もわかりますし、なにより最終的には撮影を通じた父親と娘の絆という終わり方も何か清々しいものがあり着地点もとてもいい仕上がりです。
たしかに、映画としては低予算なので映像的に見ごたえのある部分はありませんが、脚本や見せ方で見る人を楽しませる手法はまさに日本映画ならではかもしれません。
他のお金にかかった映画に比べるとそれと同じお金払うのかー感は否めないですがそれを覆すぐらいの鑑賞後の気持ちよさはあります。
こうした映画が口コミだけでここまでの現象になることも現代ならではなのかもしれませんね。
どんな形であれこうした心に残るような作品を見れて幸せでした!
ゲーマーのリョウ
コメント
大変参考になりました。
友顔さん
コメントありがとうございます。
わかりづらい文面もあったかと思いますが、少しでも参考にして頂けなら嬉しいかぎりです。